IPLとIPAの違いとは?IPLの味の特徴や魅力を解説します!

IPLとIPAの違いとは?IPLの味の特徴や魅力を解説します!

こんにちは!自作のホップ焼酎がもうすぐ底を付きそうなCRAFT BEER TIMES編集部の熊倉です。

突然ですが、あなたはIPL(インディアン・ペール・ラガー)というスタイルのビールをご存知でしょうか?

IPLと聞いて「あれ?」と思った方もいるのではないかと思います。

クラフトビールの中で随一の人気を誇るビアスタイル「IPA(インディアン・ペール・エール)」と名前が似ていますよね。

いったいこの両者にはどのような違いがあるのでしょうか?

というわけで、今回の記事ではこのIPLの特徴やおすすめの銘柄をご紹介していきます。

通のホップ好きはIPAではなく、IPLを好むという話を聞いたことがあります。気になるその理由やいかに…!?

IPLとは

IPL(インディアン・ペール・ラガー)とは、ホップの個性が効いたラガータイプのビールです。

IPLはクラフトビールの流行によってアメリカで誕生しました。

一般的にラガービールに使われるホップの量は、程よい苦味と心地よい香りが感じられる程度に抑えられます。
しかし、IPLには通常のラガービールよりも多量のホップが加えられ、はっきりした苦味と華やかな香りが現れます。

苦味の強いラガービールはドイツやチェコなどのビール伝統国で歴史的につくられていましたが、IPLはその伝統的なラガーとは少し異なる特徴を持っています。その違いにあるのが、ホップの品種と使用方法です。

苦味の強い伝統的なラガービールのホップは、同じくドイツ、チェコ、イギリスなどのビール伝統国のホップ品種が使われていました。
それに対してIPLには、アメリカやオーストラリアを始めとするニューワールドと呼ばれる地域で栽培されたホップが使われます。

ニューワールド産のホップには強烈かつ華やかな香りがあり、ビールに大きくホップの個性を与えます。

ホップを大量に使ったビールと言えばIPAがその代表とされていましたが、アメリカでホップの人気が高まるとともに様々なビールにホップが使われるようになります。

こうして、モルトの風味と爽快な飲み心地が特徴あるラガービールにもホップが大量に加えられるようになり、ホップの香りを引き出す「ドライホッピング製法」が用いられたビールがつくられるようになります。

IPLとIPAの違い

前述したとおり、ホップが大量に使われたIPLと類似するビアスタイルとしてIPAが存在します。
ビアスタイルの知名度としては圧倒的にIPAの方が高いでしょう。

次にIPLとIPAとは具体的にどこが違うのか?という点について掘り下げていきたいと思います。

ラガーとエール

まず、IPLとIPAの両者の決定的な違いに、発酵の方法があります。
ビールの種類は発酵方法によって大きく2つに分けることができます。それが「ラガー」と「エール」です。

名前の通り、IPLはラガー、IPAはエールに分類されます。

ラガービールは下面発酵酵母という低温で長期間発酵する酵母が使われており、エールビールは上面発酵酵母という常温に近い温度で短期間のうちに発酵する酵母が使われています。

このように、IPLとIPAは発酵方法の種類によって分けられているのです。

また、IPAとIPLはどちらが先に生まれたかについては、歴史的な背景を見ると明らかです。

エールビールは紀元前から存在する伝統的なビールで、ラガービールは19世紀頃から製造が拡大されるようになった近代的なビールと言えます。

IPAは中世のイギリスで誕生し、その後1900年代末頃にIPAの製法を応用したラガービールがアメリカで生まれました。
このラガービールがIPAと似た特徴を持っていたことから、IPLと呼ばれるようになったのです。

クリーンなIPL、コクのIPA

ラガーとエールにはそれぞれ異なる味わいの特徴があります。
その特徴にホップがどのように組み合わさるかが、IPLとIPAの違いを生み出します。

ラガービールは低温で長期間の発酵・熟成が行われるため、完成したビールは角のない爽やかで飲みやすい品質に仕上がります。
ここに大量のホップが加わることで、ホップの華やかさがラガービールの爽快感をより引き立て、清涼感のある飲み心地を生み出します。

エールビールは常温下で行う活発な発酵によって、発酵由来のフルーティーな香りと複雑な味わいが生み出されます。
この豊かな風味を持つエールビールに多量のホップが入ると、その香りや味わいのコクは一層深まり、しっかりとボディを感じる飲みごたえのあるビールに仕上がるのです。

実はホップと相性が良いラガービール

エールビールは豊かな香りや味わいがあることに対して、ラガービールは爽快な飲みやすさが特徴です。

IPLのようにラガービールに多量のホップを使う大きなメリットの一つに、ホップの個性を感じやすいという点があります。

そのため「ホップの個性を味わう」ことに焦点を当てたビールをつくる場合は、よりクセの少ないラガービールの方がホップの香りや苦味を感じやすくなるということになります。

現在やアメリカやヨーロッパでは、IPLと似たビアスタイルである「ホッピーピルスナー」と呼ばれる、ホップの香りを効かせたピルスナーが流行しています。
エールではなくあえてラガーを選ぶことで、飲み疲れすることなくホップの香りを楽しむことができるところがホッピーピルスナーのポイントです。

また、ホッピーピルスナーの中からさらに細分化した「イタリアンピルスナー」というスタイルもマニアの間では流行り始めています。
イタリアンピルスナーは、ジャーマンピルスナーをベースにヨーロッパ産ホップをドライホッピング(ホップの苦味を出さず香りのみを抽出)したラガービールです。

ここまで複雑に細分化されていくと、もう何がなんだかわからなくなってきますね(笑)
ですが、ホップやクラフトビール好きの人にとっては、この試みは非常に興味深いと感じるはずです。

ビールは麦から出来るお酒ですが、現代のクラフトビールブームにおいてはそれと同じくらいホップも重要視されています。
ホップを愛するストイックな気持ちが強まったゆえに、ラガービールに大量のホップが使われるビールが増えてきているのかもしれませんね。

IPL&ホップが効いたラガービール銘柄おすすめ5選

最後に編集部が選ぶおすすめのIPLをご紹介させていただきます。
IPLを通年販売しているブルワリーはまだ少なく、限定品で製造されることが多いので、見かけた際には是非ゲットしてみてください。

COEDO「伽羅」

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アンバーカラーが映えるコク深いIPLです。
マスカットや柑橘類を思わせるホップの上品な香りが感じられ、厚みのあるモルトとホップの甘味と苦味がありながらも飲み口はすっきりとしているのが特徴です。

常陸野ネストビール「ラガー」

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豊かなホップの風味を感じるラガービールです。
カスケードやモザイクといったアメリカンホップを使用した、通常のラガービールにはないような華やかな香りを軽快な飲み心地とともに楽しむことができます。

ブルックリンラガー

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クラフトビール黎明期を支えたニューヨーク生まれのアンバーラガーです。
伝統的な褐色のラガービールに個性豊かなアメリカンホップを加えることで、カラメル麦芽のコクとホップの苦味、華やかな香りが組み合わさった複雑な風味に。

ベアードビール「初醸造インディアンペールラガー」

IPAとほとんど同じレシピで仕込まれた飲みごたえ抜群のIPLです。
アルコール度数は7%、苦味の指標であるIBUは75とそのスペックはIPAと完全に一致!
しかしその飲み口は爽快感も感じられ、強さとしなやかさを両立した味わいを感じられます。

横浜ビール「横浜ラガー」

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しっかりとしたパンチのある苦味を楽しめるIPLです。
ホップの柑橘の香りがふわりと広がり、爽やかな飲み口があります。
さらに後からはモルトのとホップの旨苦さが押し寄せ、クセになる強めの味わいがたまりません!

まとめ

以上、今回はIPAのラガービールバージョンであるIPLについてご紹介させていただきました。

IPLにはホップの苦味や香りを感じられるという個性とともに、IPAにはないラガービール特有の飲みやすさもあります。

「ホップの効いたビールを飲みたいけど、飲み疲れしない爽やかさも欲しいな…」
そんな時にIPLはとってもおすすめなビールですのでぜひ試してみてくださいね。

それではまた!

熊倉
この記事を書いた人
熊倉
1993年生まれ、酒屋勤務、新潟市在住。いろいろお酒を飲むけどいつもビールに戻ってくる。セッションIPAを水筒に入れて持ち歩きたい。大衆酒場が好き。
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